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リスクとは

リスクとは
言葉・カタカナ語・言語

リスクとは

ただし、投資におけるリスクは、世間一般で使われる意味のリスクとは別物です。
また、リスクとリターンには密接な関係があります。 リスクとは リスクとは
ここでは、投資におけるリスクとは何か、リスクを抑える方法はあるのかを解説していきます。

  • 不動産投資に興味がある
  • 投資のリスクを知りたい

投資のリスクは危険という意味ではない

ちなみに「リターン」とは投資の結果を意味し、良い結果(利益)だけでなく悪い結果(損失)も含んだ用語です。 リスクとは
「リスクが大きい」とはリターンの振れ幅が大きいことで、「リスクが高い商品」は、それだけ投資結果(リターン)の予測が難しくなります。
こうした商品は「大きな収益を上げられる場合もあれば、大きく損失を被る場合もある」ことになります。

「リスク」と「リターン」の関係

投資により発生するリスクの種類

金融商品は、国内外の政治・経済情勢などのさまざまな要因により、日々刻々と価格が変動(上昇・下落)します。
株式であれば、企業の業績や市場・業界全体の動向にも左右されます。
その結果、換金する際の受取金額は、当初支払った金額を上回る場合もあれば、下回る場合も。
このことを価格変動リスクといいます。

外国株式・外国債券・外国投資信託といった外国の通貨で取引される外貨建ての金融商品は、円とドル、円とユーロなどの外国為替レート(円と他国通貨との交換割合)変動によって価格が変動することにより、換金の際に円で受け取る額が購入したときの金額を上回る場合もあれば、下回る場合もあります。
購入時より円高になると、為替差損が発生し、手取り額が減ります。
一方で円安になると、為替差益によって手取り額が増えます。

世界各国の金利の変動により、金融資産の価値が変動することを金利変動リスクといいます。
中でも金利変動の大きな影響を受けるのが債券です。
金利が上がると債券価格は下落し、金利が下がると債券価格は上昇します。

投資によるリスクを理解する

投資できる金融商品にはさまざまな種類があります。
いずれの金融商品を選ぶとしても、リスクを知り、軽減させることが必須です。
そのためにも、金融商品ごとのリスクを把握し、目的にあった商品を選ぶことが肝心。

株式の価格は日々変動し、企業の業績や相場の状況に左右されます。
一番大きなリスクは「価格変動リスク」でしょう。
株式が買ったときよりも値上がりしている場合もあれば、値下がりしている場合もあります。

投資信託は、株式や債券などを組み合わせているので、金融商品ごとに値下がり、値上がりします。
したがって、「価格変動リスク」は避けられません。
また、株式や債券を発行している企業・団体が将来破綻する恐れもあり「信用リスク」も抱えています。
また、外国株式・債券に投資している場合は、「為替変動リスク」「カントリーリスク」も発生します。

不動産投資

リスクとして、第一に上げられるのが「収益の変動リスク」です。
購入した物件の入居率が低下することで利益が減少する空き室リスク。
物件の老朽化による家賃の下落リスク。 リスクとは リスクとは
そして、入居者の経済状況などで発生する家賃の滞納リスクがあります。

「金利上昇リスク」も見逃せません。
物件購入にあたっては多くの人がローンを利用しますが、史上最低の金利水準が続いていることもあり、低金利の変動型ローンを借り入れて物件購入している人が大半です。
しかし、将来金利水準が上昇することがあればローン金利も連動して上昇することになり、月々の返済の増額へとつながります。

次に「価格変動リスク」です。
債券を途中で売却する場合、売却価格が購入価格よりも下がっている場合もあります。
ただし、債券を満期日まで保有した場合は、額面金額で払い戻しが行われるので価格変動リスクは発生しません。

リスクを抑える方法とは?

資産を分散するとは、投資する商品を複数に分けることでリスクを分散することです。
投資の成果ではよく「卵は1つのカゴに盛るな」といわれ、リスクを抑える鉄則とされます。
一般に保有する金融商品の種類が多いほど、1度に各金融商品が値下がりする危険性は小さくなります。

まとめ|リスクを把握して自分にあった投資を選ぼう

投資におけるリスクはさまざまで、金融商品の種類によってリスクの内容が異なることがおわかりいただけたと思います。
また、これらのリスクを抑えるためにどのような投資の手法があるかもご理解いただけたと思います。
リスクの特性や内容を把握し、自分に合う投資商品を選ぶことこそ、想定した投資の成果を得るための近道なのです。

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「リスク」と「危険」の違いとは?分かりやすく解釈

「リスク」と「危険」の違い

言葉・カタカナ語・言語

日常会話で 「リスク」 と 「危険」 という言葉が使われていますが、一体どの様に違うのでしょうか。

「リスク」とは?

「リスク」とは?

「リスク」 は、英語の “risk” が日本語化した言葉で、 「ある行為により好ましくない結果が生じる可能性」 という意味です。

「リスク」 は、 「チャンス」 「機会」 などと違い、悪い意味の可能性に対して使われます。

「成功するリスク」 ではなく、 「失敗するリスク」 になります。

また、 「リスク」 の場合は、自分で心構えをしたり、更には起こりえる悪い結果を少しでも良くする為に、コントロールすることが可能な時に使います。

「危険」とは?

「危険」 は 「損害を与えたり、人の命に関わる様な深刻な状況、または大事故や大災害などが起きる可能性」 という意味です。

「危険」 は英語では “danger” と言い、 「深刻な状況にあること」 を表します。

「リスク」と「危険」の違い!

「リスク」と「危険」の違い!

「リスク」 は、 「ある行動により悪い状況に陥ること」 を表します。

「危険」 は、 「身に迫ってくる非常に深刻な事態」 を表します。

この2つの言葉の違いは、 「自ら行動することにより起きるものか、身に迫ってくるものか」 という点です。

まとめ

「リスク」 と リスクとは 「危険」 は、似ている様で意味が違います。

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【ヨミ】リスクマネジメント リスクマネジメント

リスクマネジメントとは、「事前に測定できる好ましくないリスク」を想定し、いかに実効性のある対応をしていくか、そのプロセス全体を指します。近年は経営を取り巻く環境の変化が激しく、リスクとなる要因が多様化かつ複雑化しています。その結果、リスクが想定される特定の部署が単独で対応することが困難になっています。そこで、リスクマネジメントの実効性を高めるため、リスクに対して全社的な視点に立ち、最適な方法で管理を行い、リスクを回避していくこと。また、適切な対応を実践していくことによって企業価値を高めていくリスクマネジメントのあり方が、今まさに求められています。

事業継続を脅かすリスクが増大している

ビジネス社会では、事業を継続して行うことが企業としての大前提です。事業継続は、企業の社会的責任と言えるでしょう。この大前提を脅かすものが、リスクなのです。実際、企業はかつてないほど多くのリスクに取り囲まれています。製品の事故、顧客からの苦情、偽装問題、情報漏えい、コンプライアンス違反、自然災害など、リスクとなる要因を挙げるときりがありません。また、原材料や石油価格の高騰、環境問題など新たな社会規制、事業のグローバル化やM&Aなど、経営を取り巻く環境は不確実性が非常に高くなっており(※)、企業が直面するリスクは一段と巨大化、かつ多様化しています。

現代では、避けることのできない重要な経営課題に

事業内容や従業員規模にかかわらず、リスクマネジメントが後手に回った結果、消滅していった企業は少なくありません。また、リスクマネジメントを怠った経営者が、巨額の賠償を命じられるケースも増えています。経営者の「過去からの業界慣行に従った」「今までと同じ判断を下した」といった言い訳は、もはや通用しません。厳しい判決が下されるのも、経営者には会社法の下、企業が直面するリスクに対する管理や内部統制の構築を行う義務があるからです。当然、これらを怠った場合の代償は大きく、投資家や顧客、取引先、金融機関、地域社会、従業員など、影響が及ぶ範囲は多岐に渡ります。つまり現代社会では、リスクをしっかりと管理できない会社は、生き残ることが難しいと言えます。このように企業におけるリスクマネジメントは、避けることのできない重要な経営課題であることが分かります。

3. リスクマネジメント導入のフレームワーク

何をリスクマネジメントするのか

1.自社のリスクを知る
・最初に、自社はどのようなリスクを抱えているのか、的確に知る必要があります。自社のリスクを知るにはまず、過去事例を詳しく調べること。さらに、社内アンケートやホットライン(報告制度)、モニタリング、監査などの手法を用いて、リスクを明確化します。
・過去事例などを調べていく際、その目的はあくまで再発防止にあることを忘れてはなりません。関係者には、責任追及ではないことを事前に説明し、協力を得るようにします。

3.管理対象の明確化
・洗い出したリスクに対し、何をどこまで管理するのか、管理する対象を明確にします。ここでは何を基準とし、優先順位を付けていくのかを考える必要があります。例えば、下図に示したような経営や人事管理に対する「影響度」と、発生する「頻度」による二つの評価軸で、管理する対象を分類する「リスクマップ」を作成、ターゲットを絞り込むといったアプローチが考えられます。法改正が頻繁に行われている現在、人事ならではのリスクを意識することが大切です。

4.管理方法の明確化
・管理する対象がはっきりしたら、目的を達成するためにどうリスクをマネジメントしていけばいいのか、「全社的な視点で一元管理する」「各事業部門が事業計画として連携し管理する」など、管理方法を具体的に定め、明確化します。

【リスクマップの例(経営・人事管理に対するリスク)】

頻度多 頻度少
影響大 景気変動、市場ニーズの変化
為替・株価変動、税制改革、労働法制改革・変更
労働力人口の減少、少子高齢化
人材流出(離職)、人材獲得(採用)困難 など
地震・津波、戦争・内乱
火災事故、水災洪水
不良債権、訴訟
リストラ、人員整理
情報漏えい など
影響小 人事制度改革、組織改革
労働災害、ハラスメント
システム障害・トラブル
業務の非効率化、生産性低下 など
社内不祥事・不正
盗難事故
人身事故
雇用差別 など
【参考】 コンプライアンス上のリスクの具体例についてはこちら↓
コンプライアンス違反から生じる影響 業務上のリスクについて社会保険労務士などの専門家に意見を仰ぎたい場合は、『日本の人事部』の運営する『人事のQ&A』の利用をおすすめします。

「PDCAサイクル」に基づいて実施する

1. Plan:基本方針・計画の策定
・最初が、基本方針・計画の策定。経営トップの考え方を従業員に対して明確に伝え、会社の向かうべき方向を周知徹底します。基本方針が明確であることは、社外のステークホルダーに対して大きな意味を持ちます。
・具体的な計画を策定するには、直面する(予想される)さまざまなリスクに対して、どこから対応していくのか優先順位を決め、計画を立てるようにします。
・優先順位を付ける際は、まずリスクを洗い出した上で、それらを一定の基準で評価していきます。優先順位の高いリスクに対して戦略、目標と対策、期限をそれぞれ設けます。

2. Do:対策の実施
・リスク対策を進めていくには、リスクを細分化し、現場で行動を起こせるアクションプランへとブレークダウンする必要があります。
・実施に当たっては、社内外の専門家を交え、リスクに関連する業務を担当する専門のスタッフや事業部門が主導し、対応することが効果的です。

3. Check:モニタリング
・活動が形がい化していないか、実効性が伴っているか、モニタリングを並行して行うことが重要です。モニタリングには、「自己評価」と「リスクマネジメント監査」の2種類があります。
・自己評価は遂行する側が行うため、リスク管理に対する当事者意識や責任感を高めることができますが、モニタリングの客観性が阻害される可能性があります。
・リスクマネジメント監査は、第三者が経営者の代わりとなって、リスクマネジメントの仕組み全体を客観的にチェックするものです。自己評価の結果も含め、確認した内容を、経営者に直接報告します。

4. Action:修正・改善
・経営を取り巻く環境が激しく変化する昨今、リスクマネジメントにおいても見直しは必須です。そこで経営トップはモニタリングの結果を確認し、自社のリスクマネジメントの取り組みが期待通りに実践されているか、レビューを行います。
・さらにタイミングを見計らって、モニタリングで発見された問題点の是正・改善を行います。

リスクマネジメント体制と求められる役割

1. 経営者(CEO)
・経営者は、基本方針を決定し、最終責任を負う立場を担います。経営者が果たす役割として大切なのは、自社でリスクマネジメントを遂行する意志を、社内外に強く示すこと。そして、下図のような「リスクマネジメントの実施体制」を構築し、基本方針通りに進められているかどうか、レビューを行うことです。

2. リスクマネジメント担当責任者(CRO)
・CROは、リスクマネジメントに関わる全ての業務を統括する役割を担います。基本計画や実施に関する指示や承認を行うと同時に、経営判断を下すための報告や提案を行います。
・CROを置くことによって、社内のリスクを経営のトップレベルで把握し、全てのリスクに対してトップダウンで関与していくことができます。

3. リスクマネジメント委員会
・活動が形がい化していないか、実効性が伴っているか、モニタリングを並行して行うことが重要です。モニタリングには、「自己評価」と「リスクマネジメント監査」の2種類があります。
・CROとともに、リスクマネジメント委員会を置くことで、リスクマネジメントに特化した話し合いが頻繁に行われ、スピーディーで的確な意思決定が期待できます。
・委員会を設置することが難しい場合、経営会議の中で別途リスクマネジメントに関する議論を行い、同様の機能を持たせるようにします。

4. リスク管理部署
・CRO、リスクマネジメント委員会の下に置かれる、リスク管理のための専門部署です。各部門で実施されているリスク管理の取りまとめを行います。一元管理の実効性を保つためには、専門部署の設置は不可欠と言えます。
・リスクマネジャーを置き、各部門のリスク管理責任者と密に連絡を取っていく中で、情報提供やリスクに対する教育・意識づけなどの働きかけを行います。

5. 各部門の管理体制
・リスク対策の実行主体は現場の各部門です。ただし、リスクの性質に応じて、部門横断的なチームや地域単位、人事、経理、ITなど職能別に、管理単位を考えていく必要があります。
・現場におけるリスク管理の実効性を高めるには、現場リーダーとしてのリスク管理担当者を決めておくと同時に、担当者に対する情報提供が欠かせません。

関係者への働きかけ

1. 関係者への教育(研修)
・リスクマネジメントに関わる人材への教育(研修)は不可欠です。特殊性・専門性の高い場合は社外の専門家に依頼しても構いませんが、継続的な教育を行う場合には、社内講師が望ましいと言えます。
・座学によるテキストの解説だけでなく、内容によってはワークショップなどによる体験型の研修も必要です。また、継続的に学ぶためにeラーニングによるメニューを用意するようにします。

2. 情報共有の仕組みの構築
・社内におけるリスク管理に関する情報を収集・整理(データベース化)し、共有化していくことによって、見落とされていたリスクの発見や対応策の立案が可能となります。
・情報を管理する際には、「発現したリスク」と、想定される「発現していないリスク」に分け、毎年、更新していく必要があります。

3. 管理規定・マニュアル の作成
・管理規定・マニュアルは、実施すべき事項や守るべき事項を定めたもの。定められたルールに従った行動を行うことにより、リスクマネジメントに関する業務の標準化が図られます。
・状況によって、具体的に何をどのように行えばいいのかが分かるように、文書だけに限らず、画像や映像による対応(見える化)を行うといいでしょう。

導入する際の留意点

これまでのリスクマネジメントのあり方を見ると、コンプライアンスは法務部、情報セキュリティ関連は情報システム部が対応するといったように、各部門の業務の責任範囲の下、「部分最適」にリスク対策が行われていましたしかし、部分最適が進むことによって、リスクに対する統括責任者が事業部の責任者なのか、経営トップなのか、それともリスク担当役員なのか、不明確になります。その結果、効果的なリーダーシップが発揮されず、リスク対応が滞ってしまうことがあります。さらに、部門ごとにリスク対策を行った結果、複数の部署で重複した活動や似たような対応をしてしまうこともあります。このように部分最適ではリスクの一元管理が難しくなるので、留意しなくてはなりません。

部分最適に見られる問題点を解決し、リスクマネジメントの実効性を高める観点から、これからのリスクマネジメントは「全体最適」であることが不可欠です。そのためには、全社的な視点に立って全社のリスクを俯瞰(ふかん)し、マネジメントできる統括責任者を決めておく必要があります。その下で、リスクマネジメントが適切に行われなければなりません。全体最適型のリスクマネジメントであれば、各部門がどのようなリスクを抱え、どのような対策を行っているか、一元管理することができます。同じような対策が必要なら、同時に行うなど効率化もできるようになります。

4. リスクマネジメントの実際

リスクマネジメントの事例紹介

(1)製品の品質管理体制

1. 全般的な必須事項
・品質管理には、必須となる基本条件となる事項があります。例えば、材料・製品の「先入れ先出し」の実行。その他にも、「工場や倉庫の温度・湿度の適切な管理」「機械設備の清掃管理」などがあります。これらは、間違いなく実行されなくてはならない事項であるため、そのためのチェック機能を万全にしておく必要があります。

2.製品の梱包
・梱包の管理も怠ることはできません。直接製品に触れる梱包材料は、その材質や印刷インキなどに安全上問題がないことを、基準を設けて確認します。また、梱包・容器は、製品として出荷後の物流、保管時の安全確保も考慮した仕様としなければなりません。

(2)情報漏えい対策

1. 保管
・紙媒体は、限られた担当者しか持ち出せない状態にする必要があります。セキュリティルームや施錠できるストレージに保管するなどの措置が求められます。
・また「どんな情報」を「どの程度」保管しているのかを、把握しておくことが重要です。個人情報の管理台帳を作成し、定期的に棚卸しを行うといった措置が有効です。

2. 廃棄
・「そのうち、役に立つかもしれない」と、紙媒体を保管し続けてしまうケースが見受けられます。「廃棄」という行為は、適切に行うことでリスクをゼロにする最良の対策と言えます。
・その際、廃棄する時期や方法を明確にすることが不可欠です。また、廃棄する方法として、シュレッダーを利用する、外部業者を利用するといった方法を、事前に決めておくことが重要です。

3. 外部委託先管理
・外部委託先からの情報漏えいも、少なくありません。外部に委託する場合は、情報管理の体制として執務室への入退室管理、預けている情報のアクセス制限など、選定基準を明確に定めておく必要があります。また、要求事項に関するチェックリストを用意し、口頭だけではなく、その内容を業務委託契約に盛り込むことが効果的です。
・モニタリングの観点から、外部委託先が要求事項を守っているかどうかを、定期的に確認します。守っていない場合は、契約解除ができる条項を契約書類には入れておくようにします。

(3)グループ・リスクマネジメント対策

1. 方針の策定・導入計画の策定
・グループ・リスクマネジメントの導入で不可欠なのが「グループ・リスクマネジメント方針」です。リスクマネジメントの範囲、目的、親会社と子会社の責任と権限といった、基本的な事項を定めます。
・次に、グループ・リスクマネジメントを導入するための計画を作成します。その際、「導入順序」や「導入期限」などを、あらかじめ定めておくことが肝心です。

3. 浸透状況のモニタリング
・グループ・リスクマネジメントを確実に浸透させるためには、モニタリングが不可欠です。各子会社に導入した後、どの程度、従業員の理解が進んでいるのか、実際に機能しているかを確認することを忘れてはなりません。

4. 改善
・モニタリングを行った結果、発見された問題を改善します。その際、発生した問題がその子会社特有のものなのか、他の子会社でも同様に発生するものなのかを、親会社はしっかりと見極める必要があります。
・他の子会社でも発生し得る問題の場合は、問題が顕在化する前にグループ全体で対処しなくてはなりません。場合によっては、グループ・リスクマネジメント方針や導入計画の見直しを行うこともあります。このような形でPDCAサイクルを回しながら、グループ全体としてのリスクマネジメントを図ります。

親会社と子会社の責任と所在が曖昧では、実効性のあるグループ・リスクマネジメントは期待できません。実行主体が親会社なのか子会社なのか、それに伴い不祥事が発生した場合の親会社と子会社の責任はそれぞれどのように問われるのか。また、責任に見合った権限として何を付与するのかなどを、事前に明確にする必要があります。

5. 実効性のあるリスクマネジメントを行うために

被害・ダメージを最小限にするための対応

1.情報の伝達
・重大な事故や事件が発生した際、現場で情報を吟味(取捨選択)するのではなく、リスクを管理する部門にいち早く連絡を行います。
・取捨選択することによって、必要な情報が見落とされてしまうことが少なくありません。そこで、普段から現場は緊急情報をそのまま管理部門へと伝達するよう、周知徹底しておく必要があります

2. 対策本部の設置
・緊急時には、対策本部を設置します。メンバーは経営トップ以下、リスク担当部署、法務、広報、総務・人事、営業、技術などの各責任者で構成。また、コンプライアンスを確保するため、信頼の置ける弁護士が必要です。
・対策本部では、緊急情報を集中管理します。判明した情報は、対策本部にある特定のPCなどに集約します。
・情報の発信も本部に一本化し、社内に対しては個別のメディア対応やSNSへの書き込みを禁止する旨を、従業員に周知徹底します。

3. 広報活動
・緊急時の広報には、謝罪、原因究明、再発防止を丁寧に伝えていくことが求められます。その際、情報を隠ぺいすることなく、コンプライアンス対応に努めるスタンスが最優先されます。また、プレス発表においては記者が記事にしやすいよう、起承転結・5W1Hを明確にして伝えるようにします。

経営トップの果たす役割とは何か

しかし、事業規模を問わず、そういったことを行わない経営トップを見かけることがあります。肝心の経営トップのメッセージや行動がなくては、従業員にコンプライアンスを求めても、主体的な行動を促すことはできません。むしろ、現場では負担が大きくなり、モチベーションが下がってしまいます。このような状態では、全社的にリスクマネジメントを進めていくことは難しいでしょう。だからこそ、経営トップは自らのメッセージがリスクを防止するという意識を強く持ち、言葉を発し、行動を示すことが重要なのです

人事部に期待される役割

リスクマネジメントの旗振り役として、人事部に期待される役割は大きくなっています。例えば、リスクが発生する前に、従業員の意識や行動面に何かしらの兆候が認められることがありますが、日頃から従業員の勤務態度や生活習慣などに変化がないかどうか、現場の管理職などの協力を仰いで観察していくことが求められます。さらに、人事部が情報を救い上げる仕組みとして、「社内相談制度」などを設けるのも効果的です。従業員が気軽に相談できるような雰囲気を作っていくことにより、事前のリスクの兆候を把握し、対応することが可能になります。

問題の解決に当たって関係者から事情聴取を行うことがありますが、その際は個人情報やプライバシーに対する配慮が不可欠です。また、事実を客観的に把握するため、書類などの物的資料を重視し、じっくりと話を聴くこと、丁寧に事実確認をすることが人事部には求められます。

今後の課題と対応

(リスクとは 1)リスクガバナンスの構築

リスクマネジメントを進めていく上で、最も重要な位置付けを占めるのがリスクガバナンス、すなわち経営判断を司る「取締役会の機能強化です。リスクガバナンスは、取締役会が主導する領域。そこで、取締役会が戦略的な意思決定やリスク管理体制のモニタリングなどを適切に実行するためには、以下の四つの原則が求められます。

  1. リスクの考え方の共有:企業価値の保護と創造の両面からリスクが理解され、組織全体で共有されている
  2. フレームワークの共有:・組織全体のリスクマネジメントに対して、共有のフレームワークが活用されている
  3. 役割・責任・権限の明確化:リスクマネジメントに関する役割、責任、権限が明確に定められている
  4. ガバナンスに関わる会社機関の的確な監督:取締役会、監査役会などガバナンスに関わる会社機関が、その責任を果たすために組織のリスクマネジメント活動を的確に見通している

(2)リスクインフラの管理

リスクインフラとは、リスクマネジメントが機能するために不可欠な設備・施策・ITシステムを指します。リスクインフラの管理は、経営者が主導する領域と言えます。経営者が効果的なリスク管理プログラムを設計し、適切に実施、維持していくためには、以下の三つの原則が求められます。

  1. 共通のリスクインフラの利用:各部門がリスクに関する責任を果たすために、共通のリスクインフラが利用されている
  2. 経営者の責任の明確化:効果的なリスクマネジメントプログラムの設計、導入、維持に関して、経営者が最大の責任を負っている
  3. 適切な内部監査と監視機能:内部監査など特定の部署が、取締役会と経営者に対してリスクマネジメントプログラムの有効性を監視し、報告を行っている

(3)リスクオーナーシップの発揮

リスクオーナーシップとは、リスク対策の実行主体(当事者)のこと。リスクマネジメントにおいて、リスクが発生しないように策を講じる(発生後の対応を行う)のは各部門に他なりません。このようにリスクオーナーシップは、事業部門やスタッフ部門など各部門が主導する領域なのです。各部門が特定のリスクの認識、評価、監視、報告などを適切に実行するために、以下の二つの原則が求められます。

TCFD開示における「リスクと機会」とは?基本の考え方から開示例まで解説!

TCFDとは、2015年4月、気候関連の情報開示のガイダンス作成を目的に、G20の金融部門である金融安定理事会によって設立されたTask Force on Climate-related Financial Disclosures(気候関連財務情報開示タスクフォース)の略称です。このタスクフォースが2017年6月に公表した最終報告書(「TCFD提言」)にて情報開示のガイダンスが公開されたことから、「TCFD」という略称がそのまま開示の枠組みの呼称として参照されています。

TCFDの開示項目は4要素で構成される

TCFDにおける「リスクと機会」とは

リスクと機会とは、 リスクとは 世界情勢や将来予測の情報を収集・分析した上で気候変動がもたらす企業の財務影響上のリスクと機会を指します 。また、リスクと機会の洗い出しと評価の過程においては気候変動に関連するリスクのみならず、ビジネス上におけるリスクや情報セキュリティ、コンプライアンスに関連するリスクも評価することが一般的です。

さらに、そのリスクと機会の評価においては直接操業だけでなく、 サプライチェーンの上流及び下流のいずれも含みます

「リスク」とは何か

気候関連リスクは 「移行リスク」と「物理的リスク」の2つに分類 されています。移行リスクについては、低炭素経済への“移行”に関するリスクと定義されており、また物理的リスクにおいては、気候変動による“物理的”変化に関するリスクと定義されています。これから、移行リスクと物理的リスクの種類についてご説明いたします。

「移行リスク」と「物理的リスク」の種類とそれぞれの具体的な内容

移行リスクは下記の環境省[2]資料の図においては 5つの種類が紹介されています 。5つにおける共通点は GHG排出への規制強化であり、規制強化を主軸に企業内部・外部の対応に係るコストとステークホルダーへの対応 が挙げられています。

「機会」とは何か

TCFD提言では気候変動緩和策もしくは適応における経営改革の機会を ①資源効率性 ②エネルギー源 ③製品/サービス ④市場 ⑤レジリエンス リスクとは の5つに分類 しています。それぞれの切り口とそれを通じた財務影響の例についてご説明します。

「機会」における5つの側面とそれぞれの具体的な内容について

リスクと機会洗い出しの方向性

上記でご説明したリスクと機会の洗い出しは、 はじめて取り組む場合と2回目以降も継続して行う場合では洗い出しの方向性が異なります 。環境省[2]の資料の記載内容を踏まえて、下記にご説明いたします。

はじめて取り組む場合

  • リスクと機会洗い出しの内容を社内で合意形成されているか。
  • 事業部の協力を仰いでいるか。
  • シナリオ分析の対象範囲・特定ができているか。
  • セクター且つ自社において重要な気候関連のリスクが特定できている。
  • また、リスクの具体的な影響も想定できている。

2回目以降で継続の場合

  • 前回のシナリオ分析結果を経営層・担当部署の責任者が理解している。
  • 事業部が実行主体を担うことができている。
  • シナリオ分析の対象範囲・担当者(体制)が当初よりも広がっている。
  • セクター、かつ自社にとって重要な気候関連のリスクが、より事業部や外部有識者の巻き込みによって具体化できている
  • リスクの具体的な影響についても、 より事業部や外部有識者の巻き 込みによって具体化できている

企業の事例を用いてご説明

ENEOSホールディングスの開示のポイント

1つ目に、 環境意識の高まりが“石油需要の減少”に繋がる可能性がある ということです。自動車などEV転換への動きが加速化する中で、石油を事業の主軸としている同社は売上に大きな打撃を受ける懸念があります。

2つ目に、 “ 石油の代替品”となる新規事業参入 です。先ほどのポイントの1つ目で触れた環境意識の高まりによる石油需要の減少への対応策として、新しい新規事業参入を考える必要があります。

リスクと対応策(移行リスク、物理的リスク)

出所:ENEOSホールディングス[3]より 出所:ENEOSホールディングス[3]より

機会と対応策(製品サービス、市場の観点から)

ENEOSホールディングスのTCFD開示例、機会による財務影響について

出所:ENEOSホールディングス[3]より

【クライシスマネジメントとリスクマネジメントの違いとは】注目される理由


クライシスとマネジメントに対し、リスクマネジメントとは何でしょうか。

リスクマネジメントの意味

リスクマネジメントでは起こりうると予想される危険に対し、 発生する前にそれを回避するため、様々な対策を立て未然に防ごうとする ことです。

リスクマネジメントの重要性

リスクマネジメントを行うことで、起こりうる危険を未然に防ぐことができる為、社員の心理的負担を減らし、 社員を守ることにも繋がります。

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クライシスマネジメントとリスクマネジメントの違いは?

2つの違い

クライシスマネジメントは「危機は人間が全てコントロールできるものではない為必ず発生するものである」という考え方の下、危機に対し対策を練って対応していくものである。

リスクマネジメントは「人間は起こりうる全ての事を理解・操作・制御できる」という考え方の下、起こりうる危機を調査し、 未然に防ぐための対策を講じ続ける といったものであり根本的な考え方に明確な違いがあります。

何をマネジメントするかが違う

上で述べたように、「起こる恐れのある危険」と「起こることを前提にされたもの」という風に 具体的にマネジメントするものが異なります

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クライシスマネジメントが注目される理由

想定外の事象に対応するため

また、 被害を最小限に抑える ことに焦点を当てるため、目に見えた効果が期待されます。

東日本大震災とクライシスマネジメント

大半の企業はその後クライシスマネジメントの内容として 非常時の通信連絡手段や避難経路、システムマニュアル等を見直しました

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